【体験談】無痛分娩の危険性~死亡事故のリスクを正しく理解する~

こんにちは。らら(@maman_rara)です。

2019年秋。娘を無痛分娩で出産しました。

 

パニック症状があるのと、医療行為が非常に苦手だった為、もともと無痛分娩には大変興味がありました。

しかし無痛分娩について調べると、出てきたのは死亡事故の記事・・・。

出産の痛みを和らげてくれる、女性にとってありがたいはずの無痛分娩は本当にリスク大なのか?

 

 

複数の医師から話を聞いたり、ソースの確かな公的な情報を読み漁って

無痛分娩のリスクについて調べたことと実際の出産時についてまとめます。

 

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無痛分娩の死亡事故報道

「無痛分娩」と調べると1ページ目には

メリットよりも不安が煽られるような、記事タイトルが並んでいますよね。

特に死亡事故被害にあわれた方の悲痛な声が詰まった報道を見たり

相次ぐ事故・・・という記載を見ると

無痛分娩自体が危険性のあるものではないか・・・と不安になってきます。

 

しかし、内容をよく読んでみると死亡事故の原因は医療体制の不備や人的ミスによるものであることが 伺えます。

本当に無痛分娩自体が危険で避けるべきなのでしょうか。

 

 

そもそも無痛分娩のリスクとは?

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日本における無痛分娩は、背骨の中にある「硬膜」という部位の外側にチューブを挿れて、そこから麻酔薬を注入し下半身(陣痛や膣や外陰部など)の痛みをとる「硬膜外麻酔」が主に行われています。

 

あわせて読みたい

無痛分娩の麻酔処置について詳しく書いています

 

報道にある無痛分娩による死亡事故はこの麻酔を入れるときに発生しています。

 

!死亡事故につながるのリスク! 麻酔が誤った場所に入ると、神経麻痺や呼吸のトラブルなどが起こる

→このトラブルを見逃すと、母子の死亡につながる場合がある。

  

医師はこのトラブルが起きないように慎重に麻酔処置をして、確認・観察を行っていらっしゃるようですが、死亡事故は、誤った場所に麻酔が入ってしまった上に、そのトラブルが発見されず、適切に処置がされないために起こってしまった。

 

つまりやはり死亡事故の原因「ミスの見逃し」という人的要素にあるということです。

 

補足リスクに合併症(血の塊や膿のたまりができて神経障害がおこる。)もありますが、まとめは後述します。

異常分娩や出産が長引くなどのデメリットは別記事にまとめています↓

 

あわせて読みたい

無痛分娩の出産時間や鉗子分娩などのデメリットについて詳しく書いています

 

 

 

結局、無痛分娩って危険なの?

無痛分娩の死亡リスクは人的要素が大きくかかわっている。

つまり、お医者さんにゆだねられている!

となると、なんだか投げやりなので、さらに公的な文書をあたったりお医者さんに直接お話を聞いて情報をまとめました。

 

!結論!
  • 無痛分娩は特別危険なわけじゃない
  • 無痛分娩のリスクは適切な病院選びで減らせる

 

無痛分娩の死亡率は普通分娩とかわらない

2010年からの6年間で、日本産婦人科医会に報告された妊婦の死亡例は277件でそのうち14件が無痛分娩だったという。
これをもとに推計すると、無痛分娩で死亡する妊婦は10万人あたり4.9人だとして、妊婦全体の3.9人と比べ「無痛分娩とそうではない分娩での死亡率に明らかな差は認められない」と結論づけた。

引用:日テレNEWS24

 

3.9人と4.9人なら、無痛分娩のほうが死亡者数多いじゃん?!

と思うかもしれませんが、これは

たまたまこの6年間は無痛分娩のほうが死亡例が多かったが、他の期間をきりとると必ずしも同じ結果にならない。

ということです。

 

日本で出産によって亡くなる方は年間50人程度と言われています。

 

どれだけ医療が発達しても、出産で亡くなってしまう人がいることに変わりなく、無痛分娩だから特別危険で事故が多発し、亡くなる方が増えるというわけではない。ということがわかります。 

 

 

病院選びで無痛分娩のリスクは減らせる

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無痛分娩事故は「人的ミスが見過ごされる」ことで起こる。と書きました。

 

日本産婦人科学会の提言でも事故の問題は「本来無痛分娩に対応できない医療体制で行われていたこと」と書かれています。 

つまり人的ミスがおこりずらく、万が一に起きてもフォロー体制が整っている病院

を選択することが、 万が一の無痛分娩のリスクを減らせるということです。

  

!病院選びのポイント!
  • なるべく医師人数・分娩数が豊富な病院を選ぶ
  • 周産期母子医療センターであったり、近くに位置している
  • 病院の規模や医療体制にあわせて、無理な無痛分娩を行わないスタンスをとっている
    (規模が大きくないから計画無痛分娩しか扱わない。夜間は人が少なくなるから無痛分娩を行わないなど)

 

私の出産した地域では周産期母子医療センターで無痛分娩を扱っておらず、24時間無痛分娩対応可能な病院もなかったため、

  • 医師が非常勤含め20名以上
  • 歴史が長く、分娩数が地域でも多い
  • 周産期母子医療センターから近い(半径500m以内)
  • 陣痛がきてから無痛分娩も可能だが、手薄な夜間は行わない

病院を選択しました。

 

実際に病院を決めたら先生とお話をして無痛分娩への病院の考え方や実績を確認しておくといいです。

 

!病院への確認ポイント!
  • 過去の合併症や事故が起きたことがあるか
  • 無痛分娩をするときの医師の体制

デリケートな話は聞きずらいと思いますが、

「無痛分娩に興味があるんですが、合併症や事故の話が不安で~」

と聞くと教えてくれると思います。

 

受け答えで信頼できそうな病院か判断しましょう。

 

 

無痛分娩は医師も選択する

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私は里帰り出産だったので2つの病院にお世話になりましたが

①妊婦検診でお世話になっているクリニックの先生

②出産した病院の先生の奥さん

が無痛分娩で出産していました。

出産した病院では、先生自身が奥さんに無痛分娩の処置をしたということで、 お医者さん達自身が無痛分娩を選択しているということが無痛分娩を前向きに考える決め手になりました。

 

無痛分娩の合併症は非常にまれ

死亡事故ともう一つのリスクに合併症をあげましたが、先生に話をきいたところ

硬膜外血種や運動神経障害などは

本当に、本当に、本当にまれ。

ということでした。先生は一度も遭遇したことないということです。

 

 

 

 

無痛分娩の処置の危険、実際感じた?

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「無痛分娩のリスクは麻酔を入れるとき」

という前情報をもってドキドキしながら無痛分娩に挑みましたが、実際に麻酔をする際は、助産師1名・医師1名が立ち会い麻酔が間違った場所に入っていないか慎重に確認をされました。

 

 

!麻酔を入れたときの状況!
  1. 麻酔のチューブが入ったらすぐに麻酔の試し打ちがされる
  2. 麻酔を入れると割とすぐに下半身がぽわーんとする感じになり変化がある。
    ①痺れがないか②足に冷たいものを当てた感覚
    を確認された

死亡事故の記事にあったような

痺れを感じているのに本番の麻酔を入れてしまう・・

という状況は基本の基本をおさえていないあり得ない事態なんだな・・・と感じました。

 

また私は分娩が2日にわたったため2度試し打ちを行いましたが、2日目は麻酔の針が少しずれたようで「右半分しか麻酔がきかない」という現象がおきました。

 

!麻酔チューブがずれたときの状況!
  1. 麻酔の試し打ちがされる
  2. 麻酔を入れたが左半分だけ陣痛の痛みがとれなかった。
  3. そばにいる先生と助産師さんに、状況を説明
  4. すぐに麻酔チューブの調整がされ、再度麻酔の試し打ちがされる
  5. 左半分にも麻酔が効く。しびれや感覚の確認をされる

 

しっかり麻酔が効き、危ない目には合わず、その後分娩を継続、出産できました。

 

 

!まとめ!
  • 無痛分娩は特別危険ではない
  • 信頼できる病院選びをすること
  • 実際、麻酔は事故が起きないように慎重に行われる。過度に心配する必要はなし

 

▼無痛分娩のあれこれまとめ記事一覧▼

<入門編>

<初級編>

<中級編>

<上級編>

<出産レポ>

 

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